
これも一種のホラーパチンコであろうか。2015年、パニック映画の金字塔「ジョーズ」をモチーフにしたパチンコ機が登場した。『CR JAWS~it’s a SHARK PANIC~399ver.』である。
ホラーパチンコの草分け的存在である『CRリング』の大ヒットを受け、続々と「恐怖」をテーマとしたパチンコがリリースされた。
「ジャパニーズ・ホラー」という言葉もあるようにくだんの『リング』を筆頭に、『CR呪怨』『CR着信アリ』『CR仄暗い水の底から』など、日本の映画・コンテンツが数多く登場したが、『CRオーメン』や『CRホラーマンション』のような洋物機種も存在。
ただ、ホラーは幽霊やモンスターなど現実には存在しない対象による心理を描写するものだが、パニックは災害や大惨事など異常事態を追う内容である。したがって、「パニックパチンコ」という表現のほうがしっくりくるかもしれない。
このパニック系のタイトルといえば『バイオハザード』『タイタニック』『ひぐらしのなく頃に』『学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD』『GANTZ』などが挙げられるが、「パニック」をもっとも的確に表現しているのはこの『ジョーズ』ではないだろうか。
恐慌や錯乱をパチンコに落とし込むなかで確変システムに「転落抽選」を採用し、スリルと緊迫感のある連チャンモード「ジョーズパニック」では、ホラーパチンコや従来のバトルタイプとは異なる、新たな感覚をファンに提供することに成功した。
途中で転落しても100回転は電サポが保証される安心ゾーンは絶対に負けない「無敵区間」として展開し、100回転以降は確変状態なら大当りか転落するまで継続する「DEAD OR ALIVE」の2軸で確変は進行していく。
この構成は、さながらビーチでのバカンスを楽しむ光景から一転、人食いサメの襲来によってパニックが引き起こされる映画そのもので、安寧と危険が表裏一体で入れ替わるモチーフの本質を巧みにパチンコ演出に落とし込んでいる。
しかも、継続率が約84%、大当り時の16ラウンド比率が70%とMAXタイプが生み出す出玉性能も抜群。平均6連チャンで7000発オーバーの出玉がうねりをあげる連チャン模様は圧巻である。
これまで、海外のコンテンツをタイアップにしたパチンコ機は確かな成績を収められずに苦戦を強いられてきた。ほとんどの機種がシリーズ機に繋げられなかったのがその証左である。
そういった意味では、この『ジョーズ』がシリーズ第3弾まで継続し、これからも続いていく可能性を存分に秘めているという点からも、完成度の高い初代の功績は大きなものがあるといえよう。
(文=大森町男)
<著者プロフィール>
羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。
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